■スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

■イブッキーからのお題で「FIRE ! FIRE ! FIRE ! BURN UP THE UNIVERSE」

 世界は飛んでいる。
 けれど羽ばたく音なんて聞こえない。世界は奇妙なほど静かだった。
 世界の果てに僕は立ってる。何も聞こえない。世界は死んでる。
 昔の世界が見えた。全ては水のそこにある。
 息をすって呟いた。
「くそったれ」
 こんな世界は要らない。僕は世界の羽根を点検する仕事に就いた。長い道のりだった。でも、もうすぐ全て終わらせてやる。
 僕らの世界は飛んでいる。醜く、延々と。世界の真ん中に羽根はあった。羽根の中に入った。悲鳴が聞こえてくる。世界はもう限界だ。
「僕が終わらせるんだ」
 世界の悲鳴が聞こえる。ずっと聞こえる。生まれたときから聞いていた。
 僕が終わらせる。
 灯油の入ったあかい入れ物を羽根に落とした。
 入れ物はばらばらになって消え、中身は薄く伸びていく。
「六つ数えて、火をつけろ」
 ずっと世界は叫んでいた。
「もう、休みたいんだろう?」
 六つ数え終わった。マッチに火をつけて羽根に落とす。羽根が燃える。
 赤く、紅く、朱く。
 炎は世界を黒く変える。燃やしていく。
 歪んで。ねじれて。砕けて。裂かれて。吹き飛ばされた。
 何もない空間に僕が残った。
「きみは生きるべきだ」
 世界が目を覚ました。



 七年ぶりに昏睡状態から目を覚ました彼女は感慨深そうに遠くを見つめていた。
「気分はどうですか?」
 記者が彼女を取り囲む。
「不思議な気分です」
 木漏れ日。陽の光。それらを見ながら彼女は目を細めた。
「と、いうと?」
「夢を見たんですよ」
 彼女は初めて数十人の記者の方を向いた。
「よくは憶えていません。ただ、誰かが、私は生きるべきだ。と」
「それは、だれです?」
「たぶん、私自身だと」
 彼女は言った。
関連記事
スポンサーサイト

■コメント

■コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

 

プロフィール

KANTA

Author:KANTA
Are you alien?

最近のトラックバック

ブロとも申請フォーム

ブログ内検索

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。