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■四十七頁

 一仕事終えたー! と今にも叫びそうな調子。
「これで、お父様に見せても、何も言われないわね」
「お、王女様、このような物を連れてきて、何を……?」
「んー? 飼う」
 ど、っと笑いが起きた。
 冗談と思われているらしかった。
「なによー。本気よー? 私は言ったら、絶対飼うわよ。コレ」
 これ、とはルーシルのことであるらしかった。
 場が急に黙り、神妙な雰囲気になった。
「……本当に?」
「……おうよ」
 侍女の一人に、サクナは拳を突き出し、人差し指と中指を立てた。そして、笑った。

「いや、それにしても、肌が白い。羨ましい。流石私。」
 長い金髪を揺らしながら、サクナは言った。
 身長はルーシルアよりも低いものの、かなり元気があった。必要以上に。
 ――何が流石なのか――そう言おうとして、やめた。
 赤と金の扉があった。
「失礼します」
 きびきびした口調。
「ルー、こっち」
 ルーシルアはいつの間にかそう呼ばれていた。サクナに手招きされ、扉の中に入る。
「お父様、今日は、お願いがあります」
「……その話か、もう聞いておる。ゆるそう。だが、忘れるなよ。――」
「『碧の名を継ぐ者は完全、潔癖であれ』でしょう」
 玉座に座り、「お父様」と呼ばれた男は頷いた。
「……期待しているぞ」
 サクナは、玉座に座る男を、じろりと睨んでいた。

 少年は眺めていた。
 軟らかい砂の闘技場と呼ばれる場所だった。
 前の方では、円い線を引いて、レーベンと呼ばれていた者ともう一人知らない誰かが、木を削った棒を持って、それを叩き、交わらせていた。
 が、それはすぐにレーベンの勝ちが決まったらしかった。
「レー、すごい」
 となりに座ったサクナが言った。レーベンは、そう呼ばれているらしい。
「うーん、さすが、若き師範代」
 感慨深そうに、目を瞑って言う。




サクナはルーシルアをお化粧人形的な何かにしたかったもよう
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