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■三十八頁

してでなく、師として、弟子へ送る言葉だった。
「まぁ、あいてにされてねェみたいだがよ」
 今度は違う意味で宙を舞って道路に叩きつけられるルラムを見て、エネトゥスはわらった。

 汗を拭いて、ひんやりとした石畳の上に座ってくつろいでいるルーシルアに、宿の入り口を開け、ファンタンが出てきた。
「おはよう」
 ファンタンは何も言わず、ルーシルアのとなりに座った。
「一人で行くなんて、薄情ですね。」
 昨日の話である。
「一言くらい、あってもよかったんじゃないですか? それとも、私は、足手まといですか? 邪魔ですか?」
「……」
 ルーシルアは顔を逸らして、雲を見た。そろそろ出発の刻である。
「サークナヤは起きたか?」
 ファンタンは頷いた。
 ルーシルアは宿の中にはいると、サークナヤを連れ、出てきた。
「……まだ、問いには答えて貰っていません」
 サークナヤがきょとんとなる中、ルーシルアは懐から何かを取り出すと、乱雑にファンタンの頭につけた。まるで髪飾りのようにつけられた道化師の仮面を、ファンタンは手にとって見つめた。
「……これは?」
「やる。俺にはもう要らない」
 そう言うとルーシルアは歩き出した。
「さァ、行くか。〈碧の国〉まで」
 随分と進み、門を出たルーシルアは思い出したように歩みを止め、ふり返った。白い要塞のような、活気に溢れたそれはルーシルア達を見ていた。
 また歩き出して、中央街道まで来た。もうすぐ国境である。立ち止まり、一歩踏み出した。
 そのまま立ち止まって空を見ると、今までの天気が嘘のように、曇りだした。今にも降り出しそうな曇天である。
「あァ……やばいな」
 ルーシルアがそう言うと、ぽつぽつ雫がおちだした。
「今日は、これくらいか……?」
「雨を気にするとは、野蛮ではなくなったようだな」
 不意に――声――。
 聞き覚えのある、何年経とうとも忘れる事なんて一生無い、かつて、親友だった、男の声。
 ――思い出が、残像のように木霊し、ルーシルアの頭を穿った。
 嗚咽しそうになるところをこらえ、相手を見据えた。




要潤登場(笑)
C.V(爆笑)まで考えたのはレーベンが初めて。
どうぞ皆さん、要潤ヴォイスで、お楽しみ下さい(大爆笑)
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