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■三十五頁

「職権乱用だ」
 そう呟いたアダイブの手に持つ紙切れが黄金に輝き、輝きが市長を捕らえ、この場から消した。
 ルーシルアは微笑むが、おそらくその顔は相手には見えていないだろう。
「失礼します!」
 ドアが跳ね退き、一人の兵士が入ってくると、一瞬後ずさった。
「どうした?」
「三人の戦士が現れ、収容所を破壊し、神官二名を脱獄させました!」
 アダイブはほほえみ、やさしく告げた。
「脱獄か。どちらにせよ、彼らは釈放する予定だった。」
「は……?」
 困惑する兵士。
「これより、市の長であったタイランは職権乱用で〈ケージ・プリズーン〉に送り、市長制度を廃止し、市民の意志を尊重する〈銀の国〉をここに建立する!」
 兵士は目を丸くし、しばらくの間つったったあと、一礼し、飛び出していった。
 一端の静寂の後、二人は別れた。

 部屋に戻ると、仮面を取った。
「……戻ってきて……ないのか?」
 もう完全に夜である。サークナヤならもう床についていてもおかしくない時間だった。
「……」
 探しに行こうとしたところ、ドアが開き、見覚えのある神服があった。
「……クンファー」
「いよう。お前が早く来てくれたお陰で、痛い目を見ずにすんだ。お嬢さん二人は、今、別の場所にいる。ついてこい」
 ぶっきらぼうにクンファーは言った。仕方がなくついてゆく。
 プリズーン特有の坂道の頂上に、それはあった。「Inn 2」と書いてあった。
「味気ないのはどこも一緒だな」
 クンファーは答えず、ドアを開けた。すると、見覚えのある三人と、サークナヤとファンタン、そして薄い青紫の神服を着た女性がサークナヤ立ちに同調している。体つきはすらりと、ほっそりとしているのに、行動を見る限り、子供としか言いようがない。物を取ってすこし遊ぶと、放り投げて次の物を取ってまた投げる。テーブルの上にある食べ物を取るが、ぼろぼろこぼしている。だが、そんなことも気にした様子もなく、サークナヤと一緒に小躍りし、ファンタンを呆れさせているようだった。
 ふ、と、その神服を着た女性がこっちを見た。哀しげな瞳。
 ――いや――違う――。ルーシルアは自分の考えを否定した。
 ベビアンだ。彼女が、クンファーの言っていた、リセという人に違いない。
 そんな予測も吹き飛ばす勢いでこっちに駆けてきたかと思うと、ルーシルアを無視し、斜め










パトリシアこと、リセ登場(何

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