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■三十四頁

 エネトゥスが厳粛に問う。
 ――ばりっ
「生まれてきた、その意味をだ」
 ――ばりっ
 そのルーシルアのとがった、磨がれた、喰らい付くような〈ファントム・ペイン〉に、三人が額に脂汗を浮かべている。
「……これを」
 シャンが、一枚の道化師の使う面を手渡した。
「顔がばれると、大変でしょう」
 受け取ると、ルーシルアは駆け去った。

「やあ、アファン君」
 市長は、その顔に鉄の笑みを浮かべていた。
「用件とは、何かな?」
「なぜ、この都市を自分の物かのように扱う?」
 ルーシルアは面を被った。だが、そんなこと市長は気にしてはいないようだった。
 市長の顔が険しくなった。
「……どこの誰にそんな思想を埋め込まれたかは、知らないが、そんな物すぐに捨ててしまえ」
「いいや、こいつはね、俺がこの世界を見定めるために、得た、確固たる情報なんですよ。」
「……それで、私を、どうするつもりかね? 殺すかね?」
「いいや。あんたに問おうと思ってね。……お前が、生まれてきた意味を」
 ――ぴりぴり
「ッ」
 〈ファントム・ペイン〉に焦った市長が、不意に叫ぶ
「アダイブッ」
 強い光が現れ、そこに白銀の騎士が現れた。
「……」
 アダイブは何も言わず、黄金の紙切れを放った。
「問おう。――お前の、お前の正義はどこにあるッ!」
 ――その瞬間――斬った――
 黄金のそれは、ルーシルアの鉄剣によって真っ二つにきれ、輝きを失った。
「てめぇの正義はどこにある、ってんだっ! 危害を加えない人間を、そこにいるやつの言いなりになって、ただの道具と化して、お前の正義は、仲間ですら規則を破れば牢にぶち込む、てめぇの、屈強な正義は、どこにいった!」
 さらに紙切れを取り出そうとするアダイブの手が、止まった。
「……俺の……正義……」
 アダイブは呟くと、紙切れを取り出し、市長の方を向いた。
「ま、まて――」








「問おう」のくだりは、ルーシルアの〈O〉の任務で、真実を求め続ける者の、名台詞となりました。
……本編では、これ以上出ないけどね
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