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■三十頁

 ルラムの剣が真っ向から止められたかと思うと、はじかれ、くるくる回転しながら上へあがり、徐々に速度を失うと、下に向けておち、何とそれをルーシルアが掴んだ。
 場所を動こうとシャンとエネトゥスの首に、刃が突きつけられた。
 ルーシルアは「ざまあみやがれ」と言う風に笑っている。
「……」
 へなへなとルラムがその場にへたり込んだ。おそらく、自分の剣が使われたという情けなさと、自分の渾身の一撃がこうも容易くはじかれたところからそれは生じていた。
「その程度で、俺を引き入れようだと? 甘い」
 ルラムの眼に炎が宿った。それはおそらく、ルーシルアの今の一言に触発されたからだろう。
「ふ、ざァ、けんッなァあッ!」
 ルラムは力強く立ち上がると、白い犬歯が見える程にまで歯を食いしばり、右足を大きく後にやったかと思うと、腰に構えられた右拳をまっすぐに飛ばした。
 その拳はルーシルアの顔を捕らえ、ルーシルアは後にすっ飛んだ。
 見事な弧を描きながら床に叩きつけられるその男は、さっきまでの貫禄はもう消え失せ、鼻血を垂れ流しながら首に剣の刃を突きつけられていた。
 ルラムとフードを取り、汗だくの顔を見せるエネトゥス達が自慢げに突きつける刃をみて、ルーシルアは両手を上げた。
「わかったよ。どうすればいい?」
 鼻血をいまだに垂れ流すルーシルアを見て、二人はげらげら笑っていた。

「いよう」
 また、はんべそのファンタンと、うきうきするサークナヤを見送ってから、テーブルにつくと、見憶えのある少年が、話しかけてきた。正しくは、少女である。
「おう、男装馬鹿」
 ルラムの眉間にぴし、っと皺が入った。
「若いのにそんないらいらして、大変だな。もう少し女性らしく振る舞ったらどうだ? 最初どこの坊主かと思ったぞ」
「だとよ、ルラム。そのことに関しては俺も同意見だな」
 げらげら言いながら近づいてきたのは、エネトゥスだった。フードを被っておらず、短く刈った灰色の髪、左の目尻に奔る傷。茶色い瞳が、ルーシルアを見た。
 エネトゥスはどかっとテーブルにつくと何も言わずに出された紅茶をすすった。
「今日は、何のようだ?」
 すっかり気に入ってしまった、このパンをはさんだ食い物をかじりながらルーシルアは言った。
「シャンの命令じゃない。あくまで、個人的な興味。こいつはついてきただけ。」
 エネトゥスが後にいるルラムを親指で示した。
「興味?」
「あぁ」






ルーシルア最強伝説崩壊
エネトゥスはおっさん。
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