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■十八頁

「……ルーシルア……?」
 それは、はたから見れば死者が最後に見せるような笑みだった。ルーシルア自信、自分がそんな顔をしている事に気がついていない。
「俺は、お前を傷つけやしない。お前は俺の後に居るんだ。後にいる人間に、俺は、剣を向けないよ」
「……」
「だから、安心して眠れ」
「……死なせやしない……」
 うとうとと眠りにつくサークナヤに言った。多分、聞こえてないだろう
「……」
 自分も眠ろう……と、目を伏せかけたとき、
「『死なせやしない』ですか。あなたの口からそんな言葉が出るとは」
 どきり。
「……ファンタン……」
 意地の悪い笑みを浮かべる少女が壁にもたれかかっていた。
「なんだよ……」
「何年ぶりですか? また、逢うのは」
 そんな声が出るのか、と思うほどやさしい声音
「……二年かな」
「二年……」
 ファンタンが顔をうつむかせる。
「一年は俺を追っかけ回してたみたいだけどな」
 意地の悪いやつには意地悪で返す。
「べ、別に追っかけ回していたわけじゃありません! ぐ、偶然行く方向が同じだっただけで……!」
「偶然、ねぇ……」
 小声で叫ぶファンタンを茶化す。おぉ、面白いなこいつと思いながらさらに茶化す。
「“偶然”俺に食料を提供? そんな偶然あるか」
「ぐ、ぐぅ……」
 悔しそうに歯ぎしりするファンタン
「そ、それは……何も食べていないあなたを不憫に思って……め、恵んで……」
 ろれつが回っていないファンタンを、あざけるように笑うルーシルア。
「これで昼、俺を馬鹿にしたことはちゃらだな。ざまあみやがれ」
「……あなたは……だんだん口が悪くなりますね」
 ファンタンが本当に悔しそうに言う
「これが本調子だ。俺はもう寝るぜ。あした早いんでね」
 そう言うと、ルーシルアは目を閉じた。静かに寝息が聞こえる。


ファンタンとルーシルアのニヤニヤ回その壱(笑)

こいつらは……まあ、複雑な関係だし、ここいらが一番幸せなんじゃないかな、と。
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