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■七頁

「お前は、待ってろ。場合によっては、危険な仕事もするからな」
 サークナヤは怪訝な顔をした。
「いいから。待ってろよ。追っ手が居るかもだ」
 そう言うと、一気に外へ駆け抜けた。
 雨もまだ降っているが、気にすることなく、歩き出した。村の中央掲示板へ行き、仕事を確認する
「『妖獣退治・千ウィジ』か。結構いい仕事だな」
 そう言うと、それが書かれた紙を引きはがし、となりの市役所に持っていった。灰色の壁で覆われた、少し寂しい小さな市役所だった。
 手続きを済ませ、情報を得ると、すぐさまそこへ向かう。森の中に、妖獣達が居るらしい。久しぶりの、妖獣退治に少しうきうきし、空に雲がかかっているせいか日が暮れている事を忘れていた。
 日が暮れ、やばい、と気がついた時には既に遅かった。数々の虫、獣がルーシルアを取り囲んでいる。
「くそ、忌々しい呪いめ。」
 剣を抜いたはいいが、さっきから虫ばっかり切っている。肝心の妖獣には全く出会えてなかったし、少しずつ体力が削られ、消えようと地面に沈む太陽によって視界が暗くなるなか、ルーシルアは何もできずにいた。
 一匹の狼が飛び付こうとしたのを避けると、狼は第二撃を放とうとした、刹那――。
 風が、吹いた。一陣の風が。
 それは駆け抜ける様にして、虫と獣たちを追い払うと、妙な静けさをもたらした。それは、ルーシルアにとって恐怖でしかなかった。
 命が危うい。そう本能が告げていた。だが、背中を見せて逃げ出せば、確実に殺されることを悟った。
「……はっ、風の精霊か? それとも、妖獣か? ……姿を、姿くらい見せたらどうだ」 背後に気配を感じ、そこに切っ先を向けた。
 サークナヤよりも少し年の高いであろう少女が、そこにいた。
 短い緑髪。みすぼらしいフード付きのケープ。腕の袖は殆どなく、足も太股の途中から裾が千切れたようになっていて、その美しく白い肌を露出させている。
「……まさか、妖獣の正体がお前だとは。」
 ルーシルアは刃を少女の首筋にに向けたまま言った。首筋に生えた若葉色の鱗がきらりと光った。
「……また、逢えましたね。この時を、私は待ち望んでいました」
 ルーシルアは鉄剣を納めた。
「お前に貰ったこれは、なかなかの逸品だ。」
 少女は照れくさそうに笑った。顔を逸らしてうれしそうにしている。
「……なぜ、また俺の前に現れた」
 ルーシルアの顔が厳しくなった。責めるような顔だった





ファンタン初登場。みたいなかんじで。
風の精霊とは彼女のこと。そんな大層なものでもないけど。ルーシルアとの関係はいずれ。
ちなみに妖獣。なのでフードを被ってる。髪の毛の色でばれるからね


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