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■六頁

 ルーシルアは告げた。
「次の村? 近くに村が?」
「中央街道から少しはずれたところに、村があると、昔聞いた。」
 ルーシルアは立ち上がった。
 サークナヤも何も言わずに立ち上がり、ルーシルアの後をついていった。

 太陽が一番高く昇る少し前、二人は村にたどり着いた。大きな木製の門には、『エインスの村』と書かれている。今は、ルーシルアが兎の骨やらを売りに行っている。
「結構金になったな。最近、骨が品薄らしい」
 ルーシルアはそう言いながらサークナヤの居るところに戻ってきた。
「……雨が降りそうだな」
 ルーシルアは空を眺めながら言った。
「どうして、毛皮や骨を売る?」
「毛皮は衣類に、骨はスープのだしにするのさ。よく知らないが。まあ、売れた売れた。」 ルーシルアはそう言うと、宿舎を探した。それは、案外はやく見つかった。
『雨上がりに見た幻亭』
 ルーシルアは、その奇妙な名前を一発で気に入った。
 小雨も降り出したので、意気揚々と扉を開け、中にはいると、騒々しい酒場だった。一回は食事場も兼ねていて、二回が宿として泊まれる様だった。
 その不快ではない騒々しさ、店内にたちこめる摩訶不思議な雰囲気も、すぐ気に入った。いい場所に出会った、と思った。
「部屋が、一つ空いてないかな? 人数は二人。」
 カウンターにいるずんぐりとした中年の男に言った。髪は赤毛で、厳粛な雰囲気を纏っているのに、どこか上品なおかしみが感じられた。
「へぇ。珍しいね。兄弟かい?」
「まあね。腹違いだけど」
 さらり、と嘘を吐いたルーシルアをサークナヤが尊敬と微妙な気持ちが混ざり合った眼で見つめた。
「そいつは、大変だね。少しおまけするよ。」
「ありがとう。」
 そう言って店主は、鍵をルーシルアに渡した。
「二階の一番奥。」
 とだけ伝えた。
 部屋の一番奥、伝えられた部屋に入った。
「へえ。結構しっかりしてるな」
 ベッドを押したりしながらルーシルアが言う。
「よし、じゃあ、何か金になりそうな仕事を、聞いてくるかな」
 ルーシルアは、部屋から出た。ついてこようとするサークナヤに、待っていることを告げた。

宿屋の名前の真意はあとで明らかに!
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