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■三頁

けの効果もあってね」
 ルーシルアはそう言うと、式の中に寝ころんだ。
「『お嬢ちゃん』じゃない。私には、れっきとした名前があるんだぞ」
 ルーシルアはひらひらさせながら言う。
「へえ、どんな名前なんだい?」
「サークナヤだ」
 ルーシルアの手が止まった。止まり、震えている
 その手を握りしめ、空を睨んだ。空は木々の葉で隠れ、見えない。しかし、ルーシルアには空が見えた。一つ、月だけが輝いている。ルーシルアには、確かにそれが見えた。
「……『いつか、いっしょに』か」
 ルーシルアが呟いた。
「……サークナヤ……」
 苦い薬をゆっくりかみ砕くようにルーシルアが言った。少女が不思議そうに首を傾げる。
「俺は、ルーシルア……ルーシルア・シンズ・アファンだ」
 男が呟くように言った。
「……なあ、ルーシルア、一つ、私に頼まれてくれないかな?」
 サークナヤが言い、ルーシルアが体を起こした。その顔を見て、サークナヤはぎょっとした。さっきまでの健康的な顔が、青白くなっていたからだ。
「ど、どうした?」
「いや。なんでもない、昔のことを思い出しただけだ。で、なんだい? 頼み事って。」「……私を、〈碧の国〉まで案内してくれ」
 そう言われ、ルーシルアは病的な笑みを浮かべ、空を見た。そこにはもう月が無くなっていた。
 その横でサークナヤは、ああだこうだ思案している。断られると思ったらしい。その光景を見て、ルーシルアはまた別のほほえみを浮かべた。
「ええと、うぅん、何が良いかな……旨い物とかか?」
「おい」
 サークナヤを、ルーシルアは見た。サークナヤもルーシルアを見ている。ルーシルアのこれから言うことに期待しているようだった。
「連れて行ってやるよ。サクナ。」
 いきなり愛称で呼ばれ、サークナヤはどきっとした。サークナヤはするすると頭に手を伸ばし、帽子を取った。頭の上でまとめられていた髪紐を取ると、さらさらとした腰ほど間である髪の毛が現れた。
 その様子に、ルーシルアは笑った。悪い冗談だ。うりふたつじゃないか。俺は呪われているんだ。そうだろう? 笑えない。そんな風に思っていた。
 サークナヤが式の中に入ってくると、ルーシルアは身体を横にして、目を閉じた。

 目覚めると、背筋を伸ばしながら昇ったばかりの朝日を眼にうけた。矢のように鋭いが、や
ルーシルアの呪いのあれかー。
ソレは後で明らかになるとして。
じつは、月云々の描写は、サクナの例えみたいな、そんな感じのイメージで書いてたかな。
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