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■二頁

 ルーシルアが言うと、バッムンは自分を笑うように鼻を鳴らした。
「たしかに、そうだろう。そうなるだろうな」
 ルーシルアは意外そうに目を丸くした。予想外だった。もっと反論してくるかと思ったのに、とルーシルアは心の中で残念に思った。なぜだろうか、そういう気になった。
「おい、いいか。お前は、ここには居なかった。その子は、一人で森の中に逃げ隠れ、俺の眼をごまかした。わかったか?」
 バッムンが何を言おうとしているのかはわかった。
「お前……いいのか?」
 半信半疑だった。不意を打って殴られるかもしれないと思ったが、どこかそれは無いと確信できた。
「行け。俺だって、大切なものは守りたいのさ」
 ルーシルアは少女を肩に抱えた。少女が喚くのは全く気にしていなかった。
「……後悔するなよ」
「しないさ。自分で選んだことだ」
 ルーシルアとバッムンは、しっかりと視線をまじえ頷きを交わすと、ルーシルアは森へ、バッムンは城へ、駆けていった。二人とも、同じ事を呟いた。
「あいつ、変わったな」
 それはまさしく、久しぶりに会った懐かしい旧友同士の言葉だった。 

 日も暮れかけ、森の中ははやくも眠りにつこうとしていた。煉瓦路を通る馬車も次第に少なくなり、ついに途絶えた。
「……」
 森の中の少し場所が開いたところで、黒髪の男が熱心に〈式〉を書いている。円の中に色々な文字とも記号とも判別のつかないものを書き入れ、〈式〉を終わらせる。
 ルーシルアは、ある特定の式の中で寝なければ、自分のある特性を押さえられないからだった。その様子を退屈そうに少女は見つめた。
「よし」
 ルーシルアが手に持った白い円筒形の物を腰に備え付けた小物入れにもどすと、二本ある剣の鞘同士が当たり、音を出した。
 しかし、鉄剣が一本あるのに対し、鞘は二本あった。中身の無いからの鞘は装飾も流麗で美しく、本体もさぞ美しいだろう、と少女はぼんやりおもった。
「なぜ、式を書くんだ? そのままでも寝られるじゃないか。この国は一年中温暖だぞ」
 少女が問うた。
「俺の体質でね。外で寝るときは、これを書かないといろんな動物が寄ってきて、寝れてモンじゃない」
「へえ」
 少女は適当に返事した。
「お嬢ちゃんも、この式の中で寝た方がいい。温暖でも、狼くらいは出るだろ? これは獣よ


解説

ルーシルアとバッムンは過去に戦っていて、結構ぎりぎりでルーシルアが勝ったんですね。
んで、二人とも「こいつスゲー」って思ってて、けど二人とも、事件に巻き込まれ、それを知った二人とも相手に失望している、という。
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