■2010年06月

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■確かめに行こう、あとがき

 書き終えたのは去年の十二月とかだった。
 コレに出てくるキャラクターとか固有名詞は全てドイツ語とか、そういうかんじ。
 地表から浮く空中都市にも元ネタがあったりする。

 とはいえ元々は、「KANTAのショールーム」という僕のサイトにあったドリーム・アザー・サイドの「貧富の差で二つに別れている世界」という設定を練りなおしたもの。さらにそのもとネタは僕の夢(黙
 いつだったか、多分二年くらい前に見た夢で僕は駅に住んでいるホームレスで、駅の向こう側に行こうとする。ホームレスのおっちゃんの手を借りながら向こう側に渡って駅の外に出ると金色の麦畑のあるヨーロッパの田舎町風な世界。そこで出会った女の子とオートバイに乗りながら……、ってところで僕は目覚めました。
 元となった夢とは随分変わりましたが、幸せな世界とそうでない世界。ってことはまあそうでない世界は幸せな世界のために……と変化し、この、ザハードはザシンプルの生きるための奴隷、あるいは歯車という形に。
 ザシンプルの元ネタは「銃夢」の「空中都市ザレム」。
 エニモル・ティアはそれぞれ英語とドイツ語で「動物」
 テレフォーンは電話。パピーアはちょっと忘れました。
 ニニーもサリヴァンもピロウズの曲名。さらに元ネタは映画ですね。
 マック・シェイカーさんは元々男の子だったんですが野郎だけで楽しくないので女の子にした……、女の子ですよね? あ、うん、女の子だ。
 彼女の元ネタは「マイケル・シェンカー」と「マックシェイク」(笑)
 だから、名前も元々マイクだった気がします。

 次回はちょっとした参加型企画を構想しています。参加してくれる人は片手で数えられると思うんですけど(笑)
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■レッツ シー イフ ザッツ トゥルー オア ノット エピローグ・2/3





 私達が昔すんでいた家はまだ残っていた。確かに約束の場所に指定されてたんだからそうだと思い。私は中に入った。まだ誰か使っているようだった。エニモルは未だにここを使っているのだろう。
「なっつかしィな……。ここ」
 マーニが言った。
「まだ帰ってきてないみたいだね。エニモルさん」
 腰に下げたエニモルの剣を触りながら言った。
「ただいま」
 そんなことを言ってると、エニモルが帰ってきた。ライゼの制服に帽子を被る白皙のおもて。彼は帽子を脱いで、金色の髪を露わにさせた。
「テレフォーンは帰ってきてない?」
 エニモルが言う。私は頷いた。
「まだ帰ってきてないみたいです」
「まあ忙しいだろうね。テレフォーンとニニーは」
 彼はそう言って苦笑した。テレフォーンとニニーは政治的な事で忙しいらしい。テレフォーンがザシンプル、ニニーがザハードの代表として相互関係を深めているらしい。
「つかれたァ」
 しばらくして、そう言って帰ってきたのがニニーだった。後はテレフォーンを待つばかりとなった。
「これ買ってきたよ」
 ニニーはそう言うとテーブルの上にワインのボトルを置いた。もう既にマーニがグラスを準備している。
 そんな事をしていると、テレフォーンが帰ってきた。
「ただいま。もう集まってたのか」
 私達は机につき、それぞれグラスを持った。
「えぇっと、僕らの再会を祝して。えっと、乾杯」
 なれていないらしいエニモルは呂律がまわっていなかった。





「エニモル」
 僕の服の裾を引っ張ったのはテレフォーンだった。僕はリビングから離れ、二階へ続く階段の傍に立たされた。
「なに?」
「エニモルが聞いてくれなかったら言うけれど、私が、ケーニヒさんの所にいたのは、エニモルのことで脅されてたからで……。エニモルのライゼの資格を取り消すって言われて、それで……」
 そのことか。ニニーに言われてすっかり説明された気でいた僕は頷いた。
「知ってたの?」
「い、いや。何となく、そうなんじゃないかなと思って」
 テレフォーンは納得したように頷いた。
「そっか……。エニモル。ライゼの試験が終わった後の約束、憶えてる?」
「おぼえてるよ」
「じゃあ、今度、世界の果てがあるか――、確かめに行こう」
 僕は頷いた。

       了

■レッツ シー イフ ザッツ トゥルー オア ノット エピローグ・1




「うぇぷし!」
 僕がくしゃみをすると、その場にいる全員から睨まれた。首都転属になってからずっとこんな感じだ。
「エニモル君さぁ、もうちょっと緊張感持ってよ」
「そんなこと言われても。っていうかヒューナーさん、僕もう帰って良いですか」
 僕と一緒に大きな岩に隠れている上司のヒューナー=フライシュは信じられないと言うような顔をした。
「今どういう状況か、判ってる?」
 違う岩に隠れてる同僚達の気持ちを代弁するかのようにヒューナーは言った。
「労働義務反対派の強硬派がウチの使えない新人を人質に何か騒いでるって言う話でしょ?」
 ヒューナーは曖昧に頷いた。
「その通りだが、『使えない』は言い過ぎだ。彼女はきみを信頼して――」
「だったら何も考えずに突進させるのやめてくださいよ。何時かあぁなると思ってたんですよね……」
「エニモル君……それは言いすぎだよ」
「そして他のライゼエスィヒからライゼを派遣したんでしょ? 何で都市栄転になったのかな」
「都市から栄転するのは名誉な事じゃないか」
「その結果僕ばっかこき使われてませんか?」
「だって、エニモル君戦い慣れしてるじゃないか。首都にはそう言うの居ないんだよね……」
 しみじみとヒューナーは言った。
「もう、僕一人で制圧して良いですか」
「フラウが死ぬので辞めてください」
 遠くの方から声がした。
「デリ君良く言ってくれた! エニモル君、きみは戦闘凶なんだよ」
 他の岩に隠れているデリと言う男や、同僚達からその通りだとやんややんや声が挙がった。
「静かにしないと犯人が怒ります」
 僕がいうと、みんな黙り込んだ。
「来た。他のライゼが来たぞ」
 こそこそ話をするのが聞こえ、見覚えのある赤毛の女が現れた。彼女は僕の隠れている岩のまでしゃがみ、声をかけてきた。
「首都って言うのは初めてなんだ。お前が居て助かったぜ。エニモル」
「やっぱ、メーレンさんでしたか」
「そう。丁度ここいらに来ててね。観光だったんだけど、お呼びがかかっちゃってさぁ」
 メーレンが鷹揚に語る。この人は結婚してからこんな感じだった。
「誰が来ようと同じだ!」
 犯人の叫び声が聞こえ、それに対抗する人質の声が聞こえる。
「無駄なあがきはそれくらいにしたらどうなの」
 メーレンはそれを岩の影から見ると、真顔で僕に言った。
「どうする?」
「メーレンさんが犯人の武器をねらい撃って、その隙に僕が飛び込みます」
「わかった」
 その話を聞いていたヒューナーがたまらず突っ込んだ。
「おいおい、エニモル君。えっと、助っ人のあなた。指揮官は私です。私の指示に……」
「ライゼの人質作らせる指揮官は指揮官じゃない。エニモル、いち、にの、さん。な」
 僕らがヴェステン領で一緒に戦っていたときのかけ声だった。
「判りました。やりましょう」
 メーレンは頷き、指を三本立てた。
「いち」
 僕はアートムングさんから貰った替わりである斧のエレクトールシュナイデを抜いた。
「にの――」
「さん!」
 メーレンが立ち上がり、自慢のシューターで犯人の武器をねらい打った。短剣が宙にとぶ。そのとき僕はもう飛び出していて武器を拾おうとする犯人を蹴り上げるとうずくまったところで首に刃を突きつけた。
「フラウ」
 犯人から目を離さず言った。
「怪我はない?」
「……はい」
 新人のフラウはかなりの迅速さで犯人の腕を縄で締め上げた。こういうときだけ手際が良い。
「じゃあ、僕は用事があるので帰ります」
 今も岩で隠れる上司に向かって言った。
「まだ定時じゃありません! エニモルさん」
 なぜか隣にいたフラウが怒った。こういう風に真面目な子なのだ。だから闇雲に突進して敵に捕まる。
「ヒューナーさんにはもう前からずっと話をしてたんだ。それにきみが捕まらなかったら良かったんだろ?」
 僕がそう言うと彼女は少し涙目になった。
「突進するのは良いけどそれが必要なときは技術と仲間で補いなよ」
 僕はそれだけ言うと駆けだした。

■レッツ シー イフ ザッツ トゥルー オア ノット エピローグ・0


  エピローグ

 私が彼の家まで行ってあげると、数分してようやく彼は出てきた。
「すまん、ソール」
「良いから、乗って。待ち合わせに遅れるでしょ? 折角みんなで会えるのに遅刻はしたくない」
 私はマーニをリーフェルングに乗せてあげたのを確認すると、トラウム・ファールシュトゥールへ走らせた。腰に下げた二本の剣がかちゃかちゃと鳴った。
「なあ、ソール。地上に戻ってきて何年?」
「六年くらいじゃない?」
「六年か……」
 マーニは感慨深げに言った。安っぽくも、活気で溢れた商店街を抜ける。肌の白い人、黒い人、今では自由に行き来できる。
 目の前に大きな柱が見えてきた。太陽が大きな雲に隠れる。
「トラウム・ファール・シュトゥール……」
 ザシンプルへ。みんなの居る世界に繋がる大きな柱。
 中にはいると、紺色の可愛い制服を着た女性が案内をしてくれた。
「乗り物、武器はこちらへ」
 胸にある、トラウム・ファール・シュトゥール社のバッジを確認して彼女にリーフェルングと、ある人から貰った大切な二本の剣を渡した。
「大切なものだから。大切に扱ってね」
 骨董品にも学があるのだろうか。彼女は丁寧にそれを扱い、荷物を入れる場所へ納めた。
「世界が変わって、六年か……」
 ザシンプルに向かう白く、巨大な箱に乗り込み、私はそんなことを呟いた。
「『本日は、トラウム・ファールシュトゥール社の――』」
 白い箱の扉が閉まって、アナウンスが流れた。
 そしてゆっくりと箱が動き出した。
「エニモルさん、元気かなぁ」
 いつの間にかうきうきしている自分を、マーニが半眼で見ていた。
「な、なによ」
「なんでもないけど?」


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Author:KANTA
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